アニマルランデブーは、その都度のニーズや状況により様々な形式で開催しています。下記は、オーセンティック・ムーヴメントを深く発展させたセラピスト、ジャネット・アドラーのアプローチをふまえ、全5回の構成で行った際の各テーマです。オーセンティック・ムーヴメントは短い時間の中でそのエッセンスを味わうこともできますが、そこで起きているプロセスをより丁寧に腑に落としていくことで、ワークそのものへの理解やご自身についての気づきがとても深まります。
1 瞬間のつらなり
瞬間・瞬間に生じては移り変わっていく身体の動き。
自己と他者のそれを客観的に観察し、記憶し、言葉でも表せるようになることは、
ムーヴメントを通して気づきを高めていくための大切な基礎になります。
このプロセスに慣れてくると、「いつ・どんな瞬間に・自分が何を感じたか」に気づき、内観する力が自然と高まります。
2 五感のささやき
今わたしの身体がある空間/環境の固有性に気づくこと。そこに生じる身体感覚に気づくこと。
特に、聴覚・触覚・嗅覚などがもたらすセンセーションに意識を向けます。
普段は思考や視覚のインパクトに圧倒されて見過ごしがちな目に見えない感覚の声に耳を澄ますと、
瞬間・瞬間の体験が豊かに立体感を増していきます。
3 わたしという人間らしさ
感情・視覚イメージ・思考の展開とパターン。
心の癖や物の見方、自分自身が世界にあてはめているフィルターに気づくことから、その世界を変化させる可能性が宿ります。
4 関係性の器
見守ること・見守られていること。受容すること・受容されていること。
一人ではなく、他者との関係性のなかで行うからこそ可能になる気づき、癒し、成長があります。
自分自身が他者に無意識にも与える影響や作用を理解すると、よりありのままで、安心感のあるワークが可能になります。
5 めざめのダンス
1~4の気づきのプロセスを体で腑に落とした時、
役割からも解放された自由なダンス・ムーヴメントはどんなものになるでしょうか?
ジャネット・アドラー
ダンス/ムーヴメントセラピスト。70年代にアメリカでメアリー・ホワイトハウスが創始したオーセンティック・ムーヴメントをさらに独自のアプロ―チで発展させた「オーセンティック・ムーヴメントの規律 (The Discipline of Authentic Movement)」を確立した。仏教心理学、チベット仏教、タオイズム、マインドフルネス、神秘主義などに根差した考え方が特徴。現在も世界中のダンサーやセラピストに影響を与え続けている。古典的な著書に"Offering from the Conscious Body -The Discipline of Authentic Movement" (2002)がある。アドラーのウェブサイトはこちら
「私たちの器が意識的になればなるほど、人類の暗闇を耐え忍び、光を受けとれるようになる」